画家ゴヤとクラシックギター

フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)は、18世紀スペインが生んだ最大の画家であると言われています。18世紀から19世紀初頭の方で肖像画や歴史画、風俗画など様々なジャンルの作品を残し、近代絵画に大きな影響を与え、近代絵画の創始者とも言われています。

実はゴヤの絵画はクラシックギターにもインスピレーションを与えています。
ゴヤの絵画を題材に作曲されたクラシックギター曲と言えば

代表的なのが、この「マハ」を題材に作られたエンリケ・グラナドス(1867-1916)の「ゴヤの美女」です。

《着衣のマハ》は1800年から1805年にかけてフランシスコ・デ・ゴヤによって制作された油彩作品。1797年から1800年にかけて制作された《裸のマハ》の着衣バージョンで、現在マドリードにあるプラド美術館で、両作品が並んで常設展示されています。

この「マハ」に関しては 、「なぜ《着衣のマハ》《裸のマハ》の2つが存在するの?」ということで

YouTubeの山田五郎さんの解説がめちゃくちゃ面白いので、よかったら見てみてください。

セゴビアがこの絵画の前で「ゴヤの美女」を弾く動画も youTubeで見ることができます

このグラナドスの「ゴヤの美女」は、歳をとるにつけ、だんだん好きになっていく不思議な曲です。
スルメのように、噛めば噛むほど、だんだん、じわりじわりとこの曲の魅力に取り憑かれます。
ピッチカートとハーモニクスが効果的に使われていて、なんて妖艶でチャーミングな曲なんだろう!と。

それから、もう1つの作品は、テデスコ「24のカプリチョス」です
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(Mario Castelnuovo-Tedesco)は、20世紀のイタリアの作曲家(1895-1968)です

ゴヤの版画集「ロス・カプリチョス」の中から24枚を選び,それに音楽を付ける形で作曲されました。

1.第1番:フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス,画家2.第3番:誰も自身が分からない3.第6番:愛と死4.第5番:奴らの手はずは整った5.第12番:それはしょうがないよね6.第13番:どちらの方が夢中なの7.第8番:神よお赦し下さい。それが彼の母親だったとは8.第16番:ブラボー! 9.第18番:理性的な眠りは怪物を生む10.第19番:細く長く紡ぐ11.第14番:確かに彼女は感じやすかった12.第9番:ぴったりあってる13.第20番:師匠への贈り物14.第24番:嘘と無節操の夢
「理性は怪物を生む」より

逆にゴヤがギターを描いた絵画もあります。

「盲目のギター弾き」という絵画です。

 フランシスコ・デ・ゴヤ 「盲目のギター弾き」 (1778)

盲人の乞食(やや左側に立っている人)がギターを弾く姿を描いた作品です。

ゴヤは、写実的でありながら、社会風刺と人物の内面をしっかりと表現した画家であると言われています。