♯(シャープ)や♭(フラット)などの変化記号についてはよくご存知だと思いますが、
ナチュラルとシャープがついていますが同時に両方つく場合があるってご存知でしょうか?
楽譜に突然現れたら、びっくりしますよね。
有名なところではベートーヴェンの「月光の曲」に出てきます
クラシックギターの曲では、例えばマンホンの「バスクの歌」にでてきます。
どう思われるでしょうか・・・?
これはその前の部分でダブルシャープがついた後に書かれることが多いのですが
最初のナチュラルは、その前のダブルシャープの記号をリセット(打ち消し)の意味となります。
その後に、この音符は#ファで弾いてくださいねの意味となります。
それにしても「ダブルシャープ」って、楽譜に出てくると混乱しますよね。
「ファのダブルシャープ」は結局、普通の「ソ」になります。
だから、それなら「ソ」と書けばいいのに!!と言いたくなりますが、
これは既にファに#がついている音、つまり既に半音上がっている音を変化させているからです。
なので、#がもともとないハ長調の曲だとでてきません。
「ダブルシャープ」がなぜあるかといえば
- 音階の流れ(ドレミファソラシド〜♪の流れ)に沿っていること
(これに関してはこちらに分かりやすく書いてあります) - 譜面が煩雑になるのを防ぐことができる
たとえば#ファの調の楽譜で、「ダブルシャープ」ファを使わずに、ソから本来の#ファに行ったり来たりする時に
毎回ナチュラルをつけることとなり煩雑になってしまいます。
- ダブルシャープ 純正律では独自の音程(周波数)があり、その上のナチュラル音と違う音だから
例えば、ドのダブルシャープとレのナチュラル。ギターでは同じ音ですが、純正律だったらこれらは違う音となります。
などの理由です。
いずれにしても、ダブルシャープがついた音符は、
そのすぐあとで、本来の#音に戻る可能性が高いと心構えしておいてもいいかもしれません。